宗旨と挨拶

宗旨

住職挨拶

南無妙法蓮華経

「私が佛のことを考えるのではなく佛に見られている私を考えてみよう」
この言葉は、当山妙心寺を創建された若松日泉僧正が書き残された言葉で御座います。

自身の御先祖様が成仏なされているのか、地獄に堕ちてはいないだろうか、などと考える前に、先ず、仏様、御先祖様に見られている自分のことを考えなさいという意味で御座います。

御先祖様を考えることは勿論素晴らしいことです。しかし自分自身の行動、生き方が、仏様に御先祖様に胸を張って誇れるものであるか、御先祖様がこの世に生きる自分の行動をご覧になられてどう思われているのかを考えることが大切なのです。

どんなに立派な御仏壇や神棚を自宅に祀っていても、家族が啀み合ったり、他人と争ったり、嘘で染まった醜い心で生活している人であれば、その人に神仏の御加護はあるのでしょうか。

「仏様に御先祖様に喜んでいただける生き方を心掛ける」
これこそが信ずる心であり信仰なのです。人と人とが愛しあい、敬いあい、信頼しあって生きることが、仏様の教えにしたがって生きるということなのです。

仏様を信じる心をたもち、皆と手を取り合って生きて行こう。人のために家族のために精進して行こう。これがお題目「南無妙法蓮華経」の信仰なので御座います。

さあ皆様、共に「南無妙法蓮華経」とお唱えし、誓いをあらたにして励んで参りましょう。

臥牛山妙心寺 住職 若松誨泉